OLYMPUS E-10 のインプレッションリポート
" So far I can't recommend this one "

オリジナル 2001-01-16
Rev-15 アップデート 2001-04-18

入手後1ヶ月程度なので時間とともに今後感想は変わるかもしれないが、
趣味の昆虫や野生の小動物を撮影する目的で購入した OLYMPUS
E-10 についてインプレッションリポートを記しておく。
画素や解像度等には触れていないが専門家が雑誌その他で記している
のでいまさら素人が述べることもないだろうと考えたからだ。

残念ながら現時点の印象はサブタイトルに記したように友人にはお勧め
できない。

1、 夕暮れ程度の明るさからほとんど照明の無い状況ではオートフォーカ
ス機能 ( A.F.) の使い勝手は旧モデル C-2500L と比較して明らかに劣
るようだ。
E-10、C-2500L は明るさが不足する環境で動作するA.F.補助光用 LED
が採用されている。
この LED が E-10 では不可視光線に変更された。
相手に(照射を)知られたくない配慮かもしれないが、結果として撮影者
も(真っ暗な状況では撮影対象を)見ることができなくなってしまった。
C-2500L ならば近赤外線が対象物を0.5秒程度照らすため(その明かり
で対象物がファインダーで確認できる。)確実にアングルを決められた。
この様な状況では外部ストロボ OLYMPUS FL-40 を使用することになる
のだがこの FL-40 内蔵のA.F.用 LED(これは可視光線)も E-10 に取り
付けた時は動作は禁止される。
C-2500L ではカメラ本体のA.F.補助 LED と共に動作するためカメラ本体
のみより遠距離までより確実なA.F. が可能である。
具体例を上げれば洞窟の中のコウモリ、樹木の枝影で眠る深夜の野鳥
はE-10 では撮影不可能なのだ。
適当な方向を狙いショットしても得られるのはピンボケ画像のみである。
( 同じ条件で C-2500L が対象物を鮮やかに切り取っていると言うのに。)

一言で E-10 の A.F. を表現するならば「改悪」であろう。

結局 E-10 を購入したばかりなのだが私は現有のC-2500L のバックア
ップ機として(中古だが)もう1セット C2500-L を購入することにした。

2、 USB で PC と接続可能になっているがなぜ USB を生かした便利な
機能を追加しないのだろうか。
例えば以下のような機能が考えられる。
  *本体にインターバル撮影機能を持つが、これも PC からコントロール
    するようにすれば、例えば明日の朝 07:00 から3分間隔で 50 ショ
    ット、その後 5 分間隔で 20 ショット、更に状況に応じてワイド、テレ
    の指定も可能とできるだろう。
そうすれば早朝飛び立つ野鳥のインターバル撮影の設定を前日夜間に
設定しておくことも可能となる。現状では夜間からスタートさせることとなり
大容量のメディアと大量の無駄なショットが生じてしまう。
実はこんな機能は素人の私でさえ、日曜プログラミングで任意の時間、
任意の回数で撮影可能な物が制作済みである。優秀なプロの集団なら
さらに以下の様な機能を追加したユテリティプログラムを販売して欲しい
ものだ。  
  *会社や出張先の PC から自宅 PC へアクセスして PC に USB 接続
    したカメラにパワーオン & 撮影指示、そして画像を出先で取り込む。
  *撮影したすべての画像に個人 ID が残せるようにカメラの NVRAM に
    個人名等を書き込むこと。(過去 RICOH の DC-3 ( 安価な 35 万
    画素のカメラ)等ですら可能だった。

3、 リモコン RM-1 の不満、なぜ2秒のディレイを持たせたのか。
E-10 だけではなく C2500L の頃からの不満なのだが、、、。
シャッターレリーズ時にカメラ本体に振動を与えない目的でリモコンを使用
するケースがある。せっかくのチャンスにリモコンを操作しても2秒後にレリ
ーズされるためチャンスを逃がすこととなり、納得ゆかない。
セルフポートレート等にレリーズまでにリモコンを持つ手を隠す時間のため
とも言えるがそれならばセルフタイマーを動作させれば良いことだ。
この様な目的のためにリモートケーブル RM CB-1 があるが(意外と大
きいことカメラ本体への取り付けが(意外と)わずらわしい、リモコンの約
倍の価格など不満が多い。
ただしこの RM-1 のおかげで30秒のバルブ撮影ができることはありが
たい。おかげで星座の画像が実に簡単に得られるのだ。
細かいことだが RM-1 の押しボタンの感触もクリック感が弱くおもちゃの
ようなフィーリングで損をしている。
他社の例 RICOH DR3は安価だが適度のクリック感があり使用してとて
快適である。
OLYMPUS の銀塩カメラでもリモコンは2〜3秒のディレイを持つようだが
(やはりユーザーの声が届いたのだろうか)、ディレイ、ノーディレイが選択
出来るモデルが OLYMPUS の銀塩カメラで見られる。

4、 フォーカスが合っていなくてもシャッターがきれる。
C-2500L はアウトオブフォーカスではシャッターがきれない。
これについては C-2500L から進歩とも退化とも言えるのではないだろ
うか。
貴重な場面などでアウトオブフォーカスでも良いから記録しておきたい
時等には役立つが確実にフォーカスを合わせて撮影したいときなど軽
すぎるシャッターボタンなども関係し不要な画像が撮れてしまうことが
多い。
(いつでもレリーズ可能、or ジャストフォーカスのみ可能)にオプション
設定可能にして欲しい。

明らかにフォーカスが合っていない時でもビープ音で合焦を示すサイン
が出る。これはファームウエアのバグなのだろうか、
E-10 では特に 60〜90cm の私が最も使いたい範囲で発生するのは
不快である。
フォーカスポイントを表示する様に設定して調べてみるとインフェニット
つまり ∞ に合焦しているのだ。このオバカなカメラは 90 cm = ∞ と
判断するらしい。
ふと思いついてレンズキャップをつけた状態で試してみた。
なんとビープ音で合焦を示すではないか!。
画像が全く得られないのに、なんということか。調べるとやはり∞ に
合焦しているのだ。
E-10 マニュアル ( VT1620-01 ) Page-64 によれば、
AF窓から被写体に赤外光をあてて距離を測り、レンズをピント位置に
動かした後、撮影レンズを通して正確なピント合わせをします。
ピントが合うとファインダ内の●が点灯します。
暗い被写体などピント合わせが苦手な被写体の場合は●が点滅
したまま、
云々と記されている。
レンズキャップを付けているのに●が点灯するのはどうしても
疑問だ。
新しい理論で構成されたオートフォーカスらしいが、実際の撮影結果
がユーザーには問題なのだ。

大径の ( F 2.0〜2.4 ) の明るいレンズが採用されているがこれを
生かすシャッター速度が 1/640 秒が限度なのも不満がある。
公式にはでかいレンズを使ったのでレンズシャッターもでかくなって
高速動作ができない。とのことだが、高馬力のエンジンを採用した
ので速度はでますよ、でもブレーキはドラム式なので高速でフェード
します。なんて言う自動車メーカーがあるだろうか?


400 万画素 2/3インチの CCD を持つ一クラス上のカメラにはそれに
ふさわしい信頼性の高いオートフォーカス機能や充実した機能が要求
されるのではないだろうか?
見かけだけのアンバランスなカメラとの印象がぬぐえない。

OLYMPUS 社のエンジニアスタッフの反論を聞きたいものだ。
(OLYMPUS 社の反応は後半に記述。)

5、コンバージョンレンズは口径が 62 mm に統一され使いやすくなった。
C-2500L でみられた以下のような不満はE-10 では解消された。
 1、 レンズによって口径が異なりワイド、テレと交換するときにその都度
ステップアップリングまで交換しなければならなかった。
 2、 テレ・コンはスクリュー止めでなくクリップオンタイプだった。
(私はセット不良でテレコンレンズを落下させたことがある)
更に付属のマニュアル、レンズケースなども改善されている。
但しテレコン・レンズの重さには驚かされる。 E-10 の第一印象を「重い」
と話す人は多いが、その重さにこのテレコンの重さが加わると軽快な
撮影からほど遠くなる。

6、 バッテリ交換、(単3、LB01 電池パック)がより簡単になった。
(以前がやりにくかったわけではないが)
できればこのカートリッジをオプション販売して欲しい。
撮影中一番気をそがれるのがバッテリーロウやバッテリーアウトの
表示である。
カートリッジに予備電池をセットしておけば数秒で交換が可能となる。
大容量のリチウムポリマー電池 BL-30LPS もオプションにあるが、
どんな電池でもバッテリーロウは発生するものだ。
私は自作の補助パワーモジュールを利用しているため、バッテリー
ロウには1秒以内で対応可能である。
電池交換で貴重なシャッターチャンスを失った経験がある者にとって
はとても気になるアイテムなのだ。
実はバッテリーホルダー B-HLD1 として販売されていることに先ほど
カタログ E10-0009-02 を読み返していて気付いた。
最後のページに各種のオプション品に並んで記載されているのだ。
カタログ本文のチャートなどには記載されていないため見落とすユーザ
ーも多いのではないだろうか。
E-10 の販売にタイミングを合わせて販売されたG 出版社の "E-10 の
すべて” などと称する本でも、このアクセサリの紹介は抜け落ちて
いる。
以前からこのG 出版社のの書籍に見られる現象だから驚きはしない
が、原稿締め切りに追われながらメーカー提供の(下地原稿と提供画
像を)レイアウトするだけの記者が作る記事とはこんな物なのだろう。

7、 機能には直接関係ないが、愛着を持ち長く使い続けたいと考える
ユーザーにとっては大事なことなので記しておく。
カメラケースは価格が高くなり品質が落ちた。C-2500L 用は本皮製だが
E-10 は安っぽいビニールレザーになってしまった。
最初からビニールレザーとわかっていれば、このカメラケースは購入し
なかったろう。
C-2500L 同様と勝手に思い込んだ私の無駄な買い物になってしまった。
リストストラップも同様に C-2500L より安価な物になってしまった。

付属のマニュアルは(以前も良かったが)より詳しい解説などが加え
られより良くなっている。さらに望むならば同じ内容を CD-ROM で付属
させるかメーカーのホームページでいつでも見れる様にして頂くと
ありがたい。
8MB の小容量のメディアを付属させるくらいなら上記 CD-ROM が望
ましいと私は考える。

カメラの評価ではないがニッケル水素充電器(電池とセット: BU-40SNH)
は信頼性が高いこと、AC-200V でも使用可能などの特徴があり推薦し
ておく。
私は現在単3型ニッケル水素電池を60 本程度フルに使用している。
家電で名の通ったM社 ( 2 set )、T社の充電器は結局使い物にならず
破棄せざるを得なかった。
現在 BU-40SNH は5セット使用しているが(当然)何の問題も発生し
ていない。

8、 現時点の結論、同じ趣味を持つ友人には薦められない、むしろ E-10
発売で実売価格がより安価になった C-2500L を薦めたい。
純正ストロボ FL-40 を付けてもE-10 より安価に入手可能なこと、軽いこと
何よりオートフォーカス機能は実売価格 20 万円以下では最高なこと等が
推薦理由である。
但し、マクロモードで接写を主とする人には薦められない C-2500L で数
センチまで近づくと画像が極端にひずんでしまいソフトで修正が必要なのだ。

9、 現時点の結論-II  安サラリーマンが(妻に内緒の)小遣いでやっと
購入したカメラだが、まだ製品が新しいうちに売却すべきだろうか??、。
気持ちが揺れ動いている。
 To sell or to hold. That's the question.

10、エピローグ
やはり、どうもこのカメラは私にはピンとくるものが無い。あおくさい表現
だが撮影はカメラ(と言う相棒)との共同作業だと私は考える。
その相棒に心通うものがなければ所有する意味が無い。

結局本日( 2001-01-26) 購入後6週間で売却した。
購入価格約 18万円 ----> 売却価格 8 万円。
Serial No. 100x07x を次に使う人はどんな人だろう。
                                 
P

********* その後の My E-10 リポート **********
売却先の店主から電話があった。
店主:一度 OLYMPUS へ相談したらどうだろうか、私は商売だから安価
に引き取り高く売れば儲かるのだが、あんたの損失は大きすぎるよ。
数日後 OLYMPUS サービスステーションへ出向き状況を説明。
担当者 A :私はデジカメに詳しくないので本部へ送り調査させる。
  多分新品と交換になると思われる。
私: 新品交換を希望しない。このカメラを修理して頂きたい希望がある。
翌日修理完了の連絡有り。
担当者 B :使用上のミスだと思われる。当方のテストでは正常である。
私:付属のマニュアル Page- 64 に従って操作して欲しい。
私が指摘する現象が発生。担当者絶句。
担当者 B :本部へ送り調査させる。少し時間を頂きたい。
私: OK、しかし数ヶ月もかかる様では困る。実はこのカメラの購入代金
は 18 万円だった。購入から6週間後の売却価格は8万円だ。
修理完了の頃にはどれほど下落するか予想できない。
困難な事かもしれないが、御社から販売店へ連絡して返品の手続きを
取ってもらえないだろうか?。さらに代金を追加して(その店で)別の
カメラを購入しても良い。
担当者 B :私のみでは決断できない。少し時間を頂きたい。
私:了解、今後の連絡は E-Mail Address xxxxxx へ頂きたい。
担当者 B :了解した。
**** 翌日午後”販売店を経由せず直接返金する。”とのメールが
入った。
**** 土曜、日曜の休日が入ったため月曜日にレシートなど支払い証明
資料と同時購入したアクセサリなどをサービスステーションへ持参。
当日午後代金は指定口座に振込まれていた。
これで Serial No. 100x07x との関係は永遠に消えた。

わての前の嫁はん(E-10) が
家を出たとき返した結納金

** 2001-04-18 **
以下の文は OLYMPUS 社の H.P. の E-10 に関するプレスレリース
( 2000-08-22 --> 2001-02-20 更新、2001-04-18 現在)
の一部を抜粋したものである。
--------------------------------------------------------
<2.プロ仕様の機動性・スピード感を実現>
●デュアルAFによる素早いオートフォーカス
赤外ビーム1本を2つの受光部で受けるツインセンサーアクティブ方式で
瞬時にフォーカシング後、パッシブ方式で微調整。光量が少ない悪条件
下でも、正確で素早いフォーカシングを実現します。ツインセンサーアクテ
ィブ方式を搭載したことにより
全く光のあたらない場所でも被写体に
合焦できるようになり、デジタルカメラの使用シーンを大幅に広げました。

--------------------------------------------------------
全く光のあたらぬ場所でも合焦可能と誇らしげに記述されているが
この様な表現は他社では見られない表現だ。
他社では具体的にオートフォーカス動作可能範囲を EV xx 〜 EVyy の様
に表示している。
通常企業はプレスレリースの文章には(担当員はもちろん弁護士にもチェ
ックさせるなど)かなり神経を使うと聞いている。(発表後の修正は単純な
誤字などはともかく、修正理由も公表の必要があるため。)
このコメントの修正と E-10 の機能改良どちらが先だろうか?
  




                      
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Count : C123
Count : C100